リスティング広告における電話コンバージョンとは？ 　＜後編＞

※この記事は2021年7月本国掲載の内容です。

コンバージョン率（CVR）を高めるために、広告主は自動最適化ツールを活用します。自社のデータを守るために最高のネットワークセキュリティ会社を選ぶように、指標をトラッキングするために最高のツールを選びたいものです。

PPC経由のコールをコンバージョンにつなげるには、パフォーマンスに関するより正確なデータが必要になります。新しいキャンペーンを実施する際、優れたデータが意思決定に役立つことは周知の事実です。より正確なデータが必要な場合は、サードパーティ製のコールトラッキングツールを使ってコールやコンバージョンの詳細を分析する必要があります。そのために必要な機能は、以下のものになります。

・キーワードのトラッキング
どの広告から電話がかかってきたのか以外に、より詳しい情報が必要になる場合があります。通話と特定のキーワード検索を紐づけることで、どの発信源／発信者が何を求めているかを特定できるだけでなく、今後のキーワード選定でも役立ちます。

・ソーストラッキング
すべての媒体でキーワードをトラッキングできるわけではありません。FacebookやInstagramは、ソーシャルインタラクションやエンゲージメント、特定のデモグラフィックグループが中心となっています。これらのソースを追跡することで、どの広告やプラットフォームが最も効果的か計測できます。

・Webトラッキング
広告主は、Webサイト全体と個々のランディングページを効果向上させる方法を常に模索しています。顧客が電話をかける前にサイトのどのページを訪れたかトラッキングすることで、顧客の行動パターンや興味の対象が分かります。

・通話内容の録音
過去の通話内容を振り返ることができれば、特にコールセンターでの後進育成の観点で、コール品質の向上に大きなメリットをもたらします。どのようにコンバージョンしたか否かを分析することでパフォーマンスやスクリプトなどを微調整し、セールスコールの提供方法を改善することができます。

・顧客データ
所在地や名前、連絡先など有用な顧客データを保有することで、今後のマーケティング活動に役立てることができます。例えば、送料無料などといった特定のプロモーションを行う際に有効です。

・統合
GoogleアナリティクスやGoogle広告を利用している場合は、これらのプラットフォームと統合し、コンバージョンを追跡するための目標設定ができるサードパーティ製のツールが必要になります。

優れた自動最適化ツールがあれば、アカウントのパフォーマンスを向上させることができます。ツールに何を求めているのかを明確にすることが、適切なツール選びの第一歩となります。

すべての電話や顧客が同じであるとは限りません。そう捉えてしまうと、広告やキャンペーンの効果を正しく把握できません。以下の統計が出ているので、考慮してみてください。

・獲得したリードのうち、セールスにつながるのは25％程度

・リードナーチャリングに長けた企業は、-33％のコストで＋50％の収益を上げている

・BtoB企業の57%は、的確なリードをコンバージョンにつなげることを優先している

したがって、コールを追跡する方法と計測したいデータを検討することは、非常に価値があります。ここでいくつかヒントをご紹介しましょう。

1. A/Bテストを定期的に実施し、どの組み合わせ（広告／ランディングページ／キーワードなど）が最も効果的でリードの質を向上させるかを検証します。

2. 地域にフォーカスします。可能であれば、市外局番と顧客の所在地を紐付けます。他の企業よりも「地元に根付いている」と認識してもらうことで差別化が図れ、コンバージョンする可能性が高まります。

3.広告やキャンペーンを複数同時に実施する場合、すべてを同じ番号に設定してしまうと正しくデータ計測ができません。そのため、キャンペーンごとに専用の電話番号や内線番号を設定します。

4. 大量のコール数を処理する場合、その対応に最適なスタッフが応対するようします。チームによって製品知識が異なる場合があるので、それぞれの強みや知識を活かしましょう。