※この記事は2021年8月本国掲載の内容です。
より少ない工数で優れたパフォーマンスを実現するために、どの企業もファーストパーティやサードパーティ製の自動化ツールに頼り、同じ入札管理ツールを活用するようになりました。
広告ランクは入札によってのみ影響を受けます。そのため、品質スコアを上げるための努力は重要ではなく、やりがいもないと思われるでしょう。
しかし、品質スコアを重視すべき3つの理由があります。
1.品質スコアは、Googleにとって現在もなお広告の品質と関連性をどう考えているかを判断するための重要な手段である
2.機械学習に裏打ちされた自動化は良い結果をもたらすが、関連性にはあまり効果がない。関連性の高い広告にフォーカスすることで、パフォーマンスがさらに向上する
3.品質スコアが高いほど広告費の節約ができる
この3つの観点を軸に詳しく見ていきましょう。
品質スコアを左右する3つの要素
入札競争に勝ち残るために、入札戦略に大きく依存する傾向がありますが、品質スコアを見落とすとかえって不利になります。
なぜなら、品質スコアを向上は検索ユーザーに向けて広告の訴求力を高めることにつながるからです。
1. 広告の関連性
広告と検索クエリの一致度合いを見ています。
この構成要素では、広告文が検索キーワードとその意図とどれだけ合致しているかを見ており、他の構成要素と比べて簡単に管理できます。
2. 推定クリック率(CTR)
この構成要素は、広告のキーワードと過去のパフォーマンスに基づいています。
広告テキストの関連性、クリエイティブ、キーワードの関連性、過去のパフォーマンスなどを基に、広告がクリックされる可能性を推定します。
3. ランディングページの利便性
遷移先のランディングページ(LP)がキーワードと広告にどれだけ関連しているか判断しています。
全体的なユーザーエクスペリエンスに影響を与えるため、透明性やナビゲーションのしやすさ、オリジナルのコンテンツ、ページの読み込み時間などの要素も考慮しています。
Google広告ではこの3つの要素をまとめ、すべてのキーワードに1から10までのスコアを割り当てます。
この数値はあくまでオークション全体でのキーワードの関連性を集約したものにすぎず、広告全体のランク付けには使用されません。
広告ランクは広告が表示されるたびに再計算されるため、掲載位置は毎回変動します。そのため、オークション時の時間帯のスコアは1~10の数字より細かくなります。
品質スコアはこのほか、いくつかの要素に左右されます。これらの要素は常に変動するだけでなく、検索ごとに異なります。これらの要素には以下のものがあります。
・ユーザーの所在地
・曜日と時間帯
・検索語の意図とキーワードとの親和性
・競合他社の広告(ある場合)
・その時点での品質スコア
・その他多くのターゲティング要素
品質スコアは非常に細かく変動するため、最初は高スコアだったとしても、最適化を怠ると時間とともにパフォーマンスが低下するおそれがあります。反対に捉えれば、いつでも広告を改善し、低い品質スコアも改善できると言えます。やるべきことは、広告の最適化を継続することです。
基本的に、Google広告の機械学習アルゴリズムは、ユーザーが検索結果ページでどのように、何と連動しているかを監視し、将来とるであろう行動(操作)を予測しています。ユーザー行動は常に変化しています。そのため、今日は関連性があると思われることでも数カ月後にはそうではなくなる可能性もあります。
広告がユーザーにどれだけ関連性があるのか、検索した内容とどれだけマッチするのか。広告をクリックした後のユーザーエクスペリエンス(UX)に注意を払いましょう。
品質スコアに時間を割く理由
品質スコアの細かい計算方法は複雑に見えるかもしれませんが、無視をするのはリスクでしかありません。
品質スコアは現在も広告ランクの計算に重要な役割を果たしています。
最大入札額×品質スコア=広告ランク
この計算式は実際のものを簡略化していますが、中核となる原理は現在も有効です。
広告ランクは「品質スコア」と「最大入札額」の2つの要素に基づいており、品質スコアが低いと、入札額が低い場合と同じくらい順位が下がってしまいます。
また、品質スコアに注意を払うことで、CPCを下げることができるというプラス面もあります。それは、一般的に最上位の広告は、下位にある広告よりも1クリックに対する入札額が少なくて済むためです。
高い品質スコアを持つ広告主は、リスティング広告において特別な特典が受けられるとも言えます。
Google 広告で高い品質スコアを得るには
簡単なことではありませんが、品質スコアを向上させるには広告の関連性を高め、適切なキーワードをターゲットにし、CTRの高い広告の実績を作り、ランディングページのUXを向上させることです。
キーワードの品質を向上は最も重要です。キーワードのCTRが低いということはつまり、ユーザーがその検索ワードに関連する広告を見つけられなかったことをGoogleに示していることになります。そのため、より具体的なキーワードを設定して、アカウント構造を改善する必要があります。
まとめ
重要なことなので改めてお伝えしますが、とにかく広告の最適化をやめないことです。
品質スコアは最終結果ではなく、指標として活用しましょう。アカウントにとって何がベストかを理解しているのは、広告主自身です。
どの広告主も、予算内でできる限り最高のパフォーマンスを発揮したいと考え、予算内でより多くのクリックを獲得するために取り組むのは当然のことです。その結果、ユーザーの検索や購入体験が向上するのであれば、なおさらです。
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