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2021.08.02

ROASを維持しながらPPC予算を拡大する方法

※この記事は2020年5月本国掲載の内容です。

筋トレをしたことのある人なら、停滞期を乗り越える難しさはご存知ではないでしょうか? トレーニングに慣れていくごとに、負荷を上げていくことが重要になります。しかし、短期間で負荷をかけ過ぎてしまい、故障しないように気をつけないといけません。

PPC広告の運用において、予算を増やす場合にも同じことが言えます。

アカウントのパフォーマンスがすでに好調で、売上げも大きく伸びている場合、ROASやCPAを維持しながら予算をさらに増やすのは難しいことです。

非常にシンプルではあるものの、簡単なことではありません。
この記事では、ROASやCPA目標を下げずに予算管理する方法をいくつかご紹介します。

予算をより適切に管理する

予算管理を効果的に行うには、「予算をより効率的に使う」「アカウントの中で最大の利益ポイントと非効率な部分をよく理解する」ことから始まります。
自動最適化AIソリューションOptmyzr(オプティマイザー)なら、簡単に実現できます。

1.支出金額を予測する

選択した任意の期間中に、支出してしまう可能性のある金額をAIが予測します。

2.予算を最適化する

予算が原因でインプレッションシェアを損失している予算やキャンペーンを特定し、ROASを最大化させます。

3.予算配分をシミュレーションする

日次予算も含め、合理的な予算の再配分をAIが提案します。キャンペーンや共有予算で実際に使用可能な金額を提示。このレコメンドは、過去のデータに基づいた支出分析と現在の支出パターンから算出されます。

 

現在のキャンペーン設定とトラフィックで予算を消化しきれない場合は、追加で以下が実施できます。

アカウントを拡張する

現在のキャンペーン設計では、トラフィックを増やす機会がほとんど無いかも知れません。その場合、アカウントを拡張する必要があり、2通りの方法があります。

1. できる限り、多くのキーワード機会を検討する

パフォーマンスの良い検索キーワードを見直すことで、これまで気づかなかった可能性を知ることができます。Optmyzrなら、ワンクリックで最適化が行えます。

    • ● キーワードラッソー*を使って、コンバージョン率やCTRの高い検索キーワードを発見します。これらを新たなキーワードに追加したり、新規の広告グループを作成できます。
    • ● ルールエンジンを使って、検索クエリを管理するカスタマイズ戦略を作成し、自動化します。(Google、Microsoft、Amazonの広告アカウントで利用可能)
    • ● ルールエンジンでは、「コンバージョンを促進しているクエリや関連キーワードよりCTRの高いクエリに基づいてキーワードを追加する」「別のマッチタイプのキーワードを追加する」など設定できます。
*検索キーワードを自動で分析し、キーワードとして追加する必要のあるパフォーマンスの高い検索クエリを提案する最適化機能。

2. 既存のキーワード、広告グループ、キャンペーンを最適化する

新たな機会を検討するのではなく、既存のものを最適化することで、改善される場合があります。Optmyzrを使って運用中のキャンペーンを最適化させましょう。

  • ● 広告ランクの影響でインプレッションシェアを損失している場合、コンバージョンキーワードの入札額を引き上げる機能「コンバージョングラバー」で改善させます。

 

  • ● 広告ランクの影響でインプレッションシェアが下がっている広告グループに対し、「ターゲットROAS&CPA最適化」機能を使ってROASとCPAの目標値を調整します。

 

  • ● 「入札調整率」機能を使って時間/場所/性別/オーディエンスに基づいて調整します。キャンペーンのパフォーマンスを最大化し、予算をさらに有効活用できます。

リスクを軽減させる重要性について

PPC広告戦略を進化させるには、「リスクの軽減」も重要です。アカウントを拡張させるための検討しつつ、以下のようなリスク回避も忘れてはなりません。

  • ● CPAが上昇しているキーワードや製品グループのリストを入手し、定期的な見直しを行ってください。ROASが低下しないよう、不必要なコストが発生していないかどうか、チェックしましょう。

 

  • ● 「コンバージョンしない検索クエリ」機能を使って、検索キャンペーンやショッピングキャンペーンにネガティブキーワードを追加するプロセスを自動化します。コンバージョンしないクリックを制限しましょう。

ROASパフォーマンスの維持とチェック

様々な最適化を行った後は、定期的なパフォーマンスチェックが重要になります。人によるチェックは、機械にはない文脈で行えるため、より良い改善が期待できます。

  • ● MCCのダッシュボードにあるアラートと予算追跡機能は、ある指標のパフォーマンスが目標を下回る、あるいは間違った方向へトレンドが移行している際、アラート通知します。

 

  • ● 手動入札戦略で行う場合は、ルールエンジンを使用してキーワードの目標ROASを設定し、追跡します。

まとめ

PPC広告戦略は、決して思い通りにはいきません。さらに、新型コロナウィルスのようなパンデミック下では、一夜にしてパフォーマンスに影響を与える変数まで追加されます。
過去の履歴データもあてにならないほど不安定な状況が続く現在、機械学習を最大限に活用するには、「人による文脈設定」がこれまで以上に重要になってきます。

例えばどのように予算配分するかなど、自動化した設定を人の手で定期的にチューニングすることで、大きな影響を与えることができます。AIと人の相乗効果で、企業が求める成果を実現させる可能性が高くなるのです。