2021年8月、アドフレックスは米Optmyzr社が提供するリスティング広告最適化AI「Optmyzr(オプティマイザー)」の日本国内における独占販売を開始しました。Optmyzrは、Google広告の開発に携わってきたエバンジェリストが開発し、業界最先端のグローバルスタンダードAIとして、世界中にその名が知られています。
今回、日本での提供開始にあたって、Yahoo! JAPAN(以下、Yahoo!)への対応を可能にしました。アドフレックスの強みであるAIソリューションや広告運用の知見と、Optmyzrのコラボレーションから生まれた新機能の開発秘話に迫ります!
開発の背景
日本国内における連動型検索広告の媒体は現在、トップがGoogle広告、次いでYahoo!広告の順となっています。アドフレックスでもお客様の広告運用を支援する中で、Yahoo!広告での改善に関する強い要望をいただくことも多く、Yahoo!広告の重要性は感じています。Optmyzrとパートナーシップを結ぶにあたって、Yahoo!広告への対応は必須でした。
これまで、数々の海外の最先端AIソリューションを日本に導入してきたアドフレックスには、Yahoo!広告対応への知見と実績がすでにありました。それらをOptmyzr側と共有することで、開発は可能と考えました。
アドフレックスとOptmyzrは議論を重ねた末、開発に乗り出しました。
アドフレックス×Optmyzrのコラボレーション始動!
Yahoo!広告対応は、以下の手順で進められました。
・Optmyzrのエンジニアとアドフレックスのテクニカルチームによるミーティングで、Yahoo! JAPANやWeb APIに関する事前共有を実施。
・Optmyzr側で通信速度のチェックなどの大まかなテストを実施し、開発目処を立てる。
・日本のマーケット事情を熟知するアドフレックスが、開発にあたって必要な機能と優先順位を決め、Optmyzr側で開発を開始。
・アドフレックスで開発した機能をテスト・検証し、Optmyzrにフィードバック。両社間で修正と確認を繰り返すことで、精度を向上させる。(例えば、処理速度などのスペックの差分調整や、入札管理する際、海外通貨には小数点が付くが、日本円には付かない。Optmyzrの管理画面で小数点が表示されてしまうと媒体へ反映させる際にエラーが出てしまうため、日本仕様に修正するなどした)
海外とのプロジェクトで苦労するのは時差です。アドフレックスの担当者に話を聞いたところ、Optmyzrの開発エンジニア、プロジェクト担当者とのやりとりでは、相手の活動時間を意識した事前準備やコミュニケーションを心掛けたそうです。
また、開発後の事前テストと実際の運用ではデータ量など条件が違うため、予期せぬエラーがつきもの。スムーズに進まない部分もありましたが、都度Optmyzrに連絡すると即対応してくれたのがとても助かった、とのことでした。
開発担当者へインタビュー
Optmyzrの開発チームのメンバーであるRakshit Lal氏に、今回の開発についてお話を伺いました。
―これまでにも、今回のようなケースはありましたか?
今回のような媒体の追加対応ではありませんが、Optmyzrが提供しているサービスの一つ「カスタムデータ統合ソリューション」を活用し、クライアントのビジネスゴールに合わせ、高度にカスタマイズされたPPC戦略を構築します(参照:https://www.optmyzr.com/solutions/data-integrations/)。これにより企業規模を問わず、アメリカやイギリス、オーストラリア、ドイツなどの約100社へ提供してきました。
―開発にあたって苦労した点はどんな部分ですか?
新しいプラットフォーム向けに何かを開発するのは、難易度が高いです。APIがどのように動作するか不確かですし、プラットフォームごとにニュアンスも異なります。ですが、私たちはOptmyzrを立ち上げた頃から同じようなことを繰り返してきたので、成功すると信じていました。
―アドフレックスとのコラボレーションで、良かった点はありますか?
OptmyzrチームにはYahoo!広告の経験者がいませんでした。今回のアドフレックスとの協働で、日本のお客様が最も価値を感じるであろうYahoo!広告の機能を理解できたことは、非常に有益でした。
開発プロセスが非常に効率よく進められたのも良かったです。機能を開発するごとに、すぐにアドフレックスから直接フィードバックがあり、シームレスに機能改善を進めることができました。この連携は、パートナーシップがあったからこそ成し得たことだと思います。
協働開発に寄せて
アドフレックスのディレクター 大谷壮司と、Optmyzr社のCTO Manas Garg氏からコメントをいただきました。
株式会社アドフレックス・コミュニケーションズ
ディレクター 大谷壮司
Optmyzr社はアドフレックスを信頼し、日本での提供開始前から先行してYahoo! JAPANのAPI連携機能の開発に取り組んでくださいました。その期待に沿うべく、日本のお客様にOptmyzrの素晴らしさを知っていただくために、積極的に活動していきます。
媒体の進化やお客様からのご要望があるかぎり、Yahoo! JAPANへの対応も続けていきます。引き続き、お客様の声に耳を傾け、期待に応え続けられるよう、Optmyzr社と密に連携して参りたいと思います。
Optmyzr Inc.
Co-Founder&CTO Manas Garg
日本、インド、ヨーロッパ、アメリカと、世界中にいるチームを調整するのは、時差の関係で大変でした。ですが、大陸を越えて同じ志を持つチームと一緒に仕事ができて、とても嬉しいです。Yahoo! JAPANへの深い専門知識を持ち、日本市場に根付いているアドフレックスをパートナーとして迎えることができたことを、嬉しく思います。
最後に
アドフレックスとOptmyzrは、多くの日本企業にOptmyzrを利用していただくことで、事業拡大に貢献したいと考えています。
お客様からいただくご要望はもちろん、トレンドや傾向、変化に対応するために、両社が力を合わせて開発していきたいと考えています。